【司颯】 
                           「そろそろ動いて大丈夫かな、綾乃さん?」 
                        【綾乃】 
                           「あ、……はぃ……」 
                        消え入りそうな声で綾乃さんが頷いた。 
                          俺は一度綾乃さんの額にキスをすると、 
                          ゆっくりと腰を上下に動かす。 
                          さすがに締め付けはきつく、動かすだけで圧迫感が襲ってくる。 
                        くちゅり、と昼の屋上にはふさわしくない淫靡な水音が響いた。 
                          聞かれはしないと思いつつも背徳感を感じる。 
                          それがさらに興奮に拍車をかける。 
                          綾乃さんも同じなのだろうか、俺にしがみつく力がさらに増した。 
                        【綾乃】 
                           「ぁあ……はぁ……っ……ンぅ……」 
                        背を反らし、白い喉をさらけ出しながら、 
                          綾乃さんは呼気を荒くしていく。 
                          白い肌が色づき、ほのかに汗ばむ。 
                          蜜音と肉のぶつかる音を立てる俺たちを、春の日差しが照らす。 
                        ふらつく綾乃さんの身体を片手で支えながら、 
                          俺は奥へと何度も貫いた。 
                          その熱と締め付けに包まれて、俺のものは固く太くなっていく。 
                        【綾乃】 
                           「ふぁ……あぁ……っ……」 
                        綾乃さんは何度も首を振る。 
                          そのたびに長い髪が乱れる。 
                        【司颯】 
                           「これだけで……あと堪えられそうですか……?」 
                        
                        ……くそ。可愛いこと言うなあ。 
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