その時だった、僕の後ろで何やら殺気を感じたのは。

【リリス】
「む〜……」

【ナディア】
「……」

我がクラスの国際派2人が居た。

【夏希】
「ナディア、リリス、なんでここに?」

【ナディア】
「いえ……、ナツキが何処かへと行ってたので、
 気になって後を付けてきたのですが……」

相変わらず、清流のように話すナディア。

しかし、どことなく言葉に鋭利なモノを感じるような気がする。

【リリス】
「そーいうこと。
 ダーリンが浮気していないかって気になったから、ちょっと覗いてみれば……」

対して、軽快に話すリリス。

こちらは鋭利なものどころか、明らかな怒気を孕んでいる。

というか、マジギレ寸前のようだ。

【リリス】
「ちょっと、そこのアナタ!」

【女子生徒】
「よよ?」

リリスが見知らぬ少女に、すごい喧嘩腰で食って掛かる。

【リリス】
「どこの誰か知らないけど、私のダーリンに馴れ馴れしくない!?」

【女子生徒】
「よよ? どういうことなんですかぁ〜?」

【リリス】
「とぼけないで! ネタは上がってんのよ!」

まるで尋問するかのように、食って掛かるリリス。

【リリス】
「ダーリンは私のものなのよ! あんまりダーリンを
 誘惑するようなら、私のマグナムが火を噴くわよ!」

【女子生徒】
「よよ?」

とりあえず、険悪な雰囲気であることは間違いない。

ということで、調停役は自然と僕になりそうだ。

【夏希】
「や、止めなよリリス! 彼女がきょとんとしているだろう!」

僕は止めようとしたのだが、事態は別の方向へと進展してしまった。

【リリス】
「彼女〜!? 彼女って、コイビトってことよね……
 ということは、この子はダーリンのコイビト!?」

【夏希】
「……へっ?」

どうやら、リリスは違う意味で捉えてしまったみたいだ。

【リリス】
「ダーリン、私という者がありながら、他の女のことを……浮気者!」

【夏希】
「違う違う! それ、誤解だから!」

【ナディア】
「ナツキ……不潔です」

【夏希】
「だから違うと言ってるだろうに!」

これはどのように弁明しても、好転しなさそうな気がする。

【女子生徒】
「あの〜私はそろそろ……」

【夏希】
「ああ、ごめんね変なことに巻き込んで、
 この場を離れてくれると僕としても助かるよ」

僕がそう言うと、少女はこの場を去って行った。

【リリス】
「あっ! ちょっと待ちなさいよ!」

【リリス】
「私はあなたのライバルとなる存在、リリス・スノウドロップよ!
 覚えておきなさい〜!」

リリスはまだ怒りが収まらないのか、去っていく少女に向けてわめいている。

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